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書評「輸血検査―日常検査法シリーズ」
安藤 清平
1
1東京医科歯科大学輸血部
pp.1615
発行日 1968年11月25日
Published Date 1968/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110674
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輸血検査は患者の生命に直接関係のある検査であるから,他のいずれの検査よりも正確に,しかも迅速に行なわれなければならない.しかしわが国では医師にしても技師にしても輸血検査の教育が十分に行なわれているとはいいがたい.輸血検査を病院側で行なわずに民間血液銀行のサービスにまかせているところが多いのではなかろうか.このように誤った形で輸血検査が行なわれている原因の一つは,医師が輸血検査をよく理解しておらず,ひどく面倒なものと思いこんでいるからである.
このようなときに徳永栄一博士の「輸血検査」が出版されたことは,まことによろこばしいことである,徳永博士は永年日赤中央血液センターで輸血検査の実務に従事され,現在同センターの副所長の要職におられる.したがって,僅か38頁のこの本の中に実際に必要な事項が非常に要領よくまとめられている.
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