研究会紹介
山陰胃腸疾患研究会
野田 良吉
pp.247
発行日 1968年2月25日
Published Date 1968/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110669
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毎月第3土曜日午後5時半,厚生会館(鳥取大学医学部)で,石原内科田中講師の司会で山陰胃疾患研究会が始まる.間もなく缶ビール,軽食がどこからか差入れられて,第1例が提出される.まずは型の如く,レ線の読影で,先陣を承わるのは医局の新鋭,立位充満像から順に,時には明快に,時には上り気味に読む.ついで病院からあるいは開業の先生など数名がそれぞれの診断を下す.勿論診断が二派に分かれたり,附帯意見がついたりする.軽くビールが入り,口がなめらかになって内視鏡の読影に移り,レ線と同様に行なわれる.ここで一応綜合診断がつけられ,司会のまとめがあって,切除胃,組織が開かれる.切除胃,組織所見は,常連の綾部外科古賀助教授,前田講師の御意見を聞く.又,術前患者のレ線,あるいは内視鏡所見から爾後の検査法とか,手術をどうするかなどの相談が提出されて,討議が行なわれる.5例,6例と進むうちに夜が更けて,手持の症例が次回に繰越されることも屡々である.時には特別講義として,症例の外に関連各領域のエキスパートから30分程度のレクチャーが組込まれる.例えば最近では大腸のレ線像,大腸ポリポージス,膵の検査法などがあった.又各機関での胃検査法の比較検討をしたり,特殊撮影法の披渥があって,反転撮影の名手が現われたりする.
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