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書評「内臓疾患と皮膚病変」
野口 義圀
1
1横浜市大皮膚科
pp.1109
発行日 1967年8月25日
Published Date 1967/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110556
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近代皮膚科学の特色の1つは,その精細かつ巧緻を極める皮疹の記載であろう.皮疹の描写に拘泥すれば形而上学的考え方に終始し,記載皮膚科学の異名を甘受するのも当然のことである.
その出発から独仏の影響の強かったわが国の皮膚科学は,時に文学的余韻をも残すが,戦時中の長い空白とヌーベル・バーグというべきアメリカ皮膚科学の浸透により,徐々にその姿を変えつつある.例えば皮膚の症状や病変を全身との関連において考察するといった傾向は,新しい皮膚科学への脱皮の過程と考えてよいであろう.
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