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編集後記
渡辺 英伸
pp.256
発行日 1990年2月25日
Published Date 1990/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110404
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膵囊胞性疾患の存在診断は近代的医療機器の進歩で,飛躍的に向上したことが本特集号から明らかである.更に,囊胞の形態・内部構造・内容物・被膜状態・血行動態,囊胞とその周囲組織との相関などから,質的診断への努力が着実になされつつある.
しかし,依然として粘液産生性膵囊胞の質的診断は臨床面からばかりでなく,病理面からも困難なことが多い.その最大要因の1つに,組織診断基準の問題がある.本号でも,それが如実に表現されている.組織診断の不正確は臨床の質的診断・治療へ直結する.この意味からも,本誌の論文では誰が病理診断をしたのか明記する必要があろう(責任分担の明記).
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