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編集後記
渡辺 英伸
pp.1362
発行日 1985年12月25日
Published Date 1985/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109681
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本号は世界に先駆けて,難問の1つである“食道癌の早期診断”を立体的に企画したものである.特に,完治が期待される上皮内癌や粘膜内癌および食道粘膜下層癌のうち予後の良い癌の特徴とその診断法を明らかにすることを主眼としている.前半は病理形態学的側面より,反応性病変,異形成(dysplasia)および癌の鑑別法と深達度の判定法に重点が置かれている.今までの論文に比較し,より具体的・客観的に表現されてはいるが,未だ統一的見解を得るに至っていない.後半では早期食道癌,表在食道癌の臨床診断法が大きく進歩したことを如実に物語っているが,異形成病巣との鑑別は未だ明瞭ではない.
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