Japanese
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入門講座・2
小腸X線検査の実際
Radiological Examination of the Small Intestine
八尾 恒良
1
Tsuneyoshi Yao
1
1福岡大学筑紫病院内科
pp.243-246
発行日 1990年2月25日
Published Date 1990/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110397
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前回述べた経口法について今少し補足したい.
4.造影剤投与の可否
前回書き忘れていたが,できるだけ小腸X線検査の前には腹部単純写真を撮影しておいたほうが良い.滅多にあることではないが,イレウスの患者にバリウムを投与して外科医の顰蹙を買うことがあるからである.しかし,われわれの経験では腹単でNiveauがあれば絶対にバリウムを投与してはいけないということではない.患者さんの便通の状態,腸雑音,触診所見などを総合して決定するが,通常,口側腸管の拡張がなければ,バリウムを投与しても差し支えないように思う(Fig. 1).また,機械的なイレウスの場合には,拡張があってもイレウス管を挿入してイレウス管から40~50%のバリウムを注入すれば,必要に応じてバリウムの回収ができるので大事に至ることはない.通常用いられるガストログラフィンは通過が良く,万一腹腔内に漏出していてもバリウムほど外科医に迷惑をかけることはないが,得られる情報量が少ないので,可能な限りバリウムを用いたほうがよい.
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