胃と腸ノート
血液型物質の組織化学的染色による胃生検標本取り違えの証明について
赤松 泰次
1
1信州大学第2内科
pp.533-534
発行日 1985年5月25日
Published Date 1985/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109844
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ABO式血液型は,1900年にK. Landsteinerによって発見され,臨床のみならず,古くから親子鑑定や犯罪捜査にも応用されてきた.近年,血液型物質抗原の研究が進み,その発現の相違は末端糖鎖構造のわずかな違いによることが明らかとなり(Table 1),また,赤血球だけでなく,ヒト各種組織内にもABH型抗原物質の存在が知られている.
最近,われわれは胃生検標本の取り違えを,血液型物質の検索によって証明し,不必要な手術を未然に防止できた症例を経験した.
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