Refresher Course・10
この症例にみる診断過程のポイント
浦野 薫
1
,
小林 茂雄
1
K. Urano
1
1順天堂大学内科(消化器)
pp.1273-1276
発行日 1984年11月25日
Published Date 1984/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109589
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口患者:74歳男性.
口主訴:突然の腹痛,嘔吐,永様性下痢,発熱.
口臨床所見:腹痛,悪寒戦慄を伴う発熱,黒色水様便が間歇的に約1カ月間続き,抗結核剤に反応せず,食欲不振,低蛋白血症が改善されなかった.当科入院時一般検査では貧血,白血球増多,CRP陽
性,血沈充進,低蛋白血症があり,心電図では心房細動がみられた.
〔初回X線所見〕小腸経口造影所見(Fig. 1)で回腸に数cmにわたる輪状狭小を多発性に認める.二重造影像になっていないので,粘膜面の状態まではわからない.
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