Refresher Course・2
この症例にみる診断過程のポイント
岡部 治弥
1
,
西元寺 克礼
1
H. Okabe
1
1北里大学内科
pp.227-230
発行日 1984年2月25日
Published Date 1984/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403106965
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□患者:45歳男性.
□主訴:心窩部痛.
〔初回X線所見〕(背臥位二重造影Fig. 1)胃角部小彎に大きい側面ニッシェが認められ,前壁側に潰瘍周堤と思われる陰影を伴う.ニッシェの底部はスムーズであり,周辺浮腫像より良性潰瘍の急性増悪期と考えてよい.更にこのニッシェよりやや離れた後壁に皺襞集中を認める.これらのひだは一点には集中せず明瞭に途絶する.中心に円形透亮像を認め,この周辺に淡いバリウム斑があり,Ⅱc型早期癌が強く疑われるが,潰瘍(小彎側)との関係は不明である.
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