Refresher Course・7
この症例にみる診断過程のポイント
浅田 修二
1
,
大柴 三郎
1
S. Asada
1
1大阪医科大学第2内科
pp.933-936
発行日 1984年8月25日
Published Date 1984/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109582
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口患者:67歳男性.
口主訴:心窩部痛.
口既往歴:61歳時,胃潰瘍.
口現病歴:1982年9月初旬より心窩部痛が出現した.集団検診で異常を指摘され,近医での胃X線検査で胃潰瘍と診断された.精査のため9月28日当科受診し胃内視鏡検査を受けた.
〔初回X線所見〕他院での背臥位二重造影像である.胃体中部後壁に不整形のニッシェ様所見(矢印)が認められ,この病変をチェックされて内視鏡検査に回された.よく見るとその周りのarea模様は粗糙であり,小彎寄りにわずかな粘膜ひだの集中所見が認められる.しかし,明らかな悪性所見は読めず多発潰瘍としか診断できない(Fig. 1).
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