今月の主題 早期胃癌と線状潰瘍の合併
症例
症例8 前庭部Ⅱc型早期癌と胃体部線状潰瘍の併存例
早川 尚男
1
,
武田 儀之
1
,
鎗田 正
1
,
吉川 保雄
1
,
栗原 稔
1
,
安井 昭
2
,
田崎 博之
2
1順天堂大学消化器内科
2順天堂大学消化器外科
pp.1050-1052
発行日 1973年8月25日
Published Date 1973/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403108590
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〔患者〕G. H. 62歳 男
X線所見
前庭部大彎側に著明な変形を認め背臥位二重造影像で粘膜集中を伴う不整形の陥凹を認める.その陥凹底は凹凸著明である(図3).圧迫像では粘膜集中を伴う不整形のバリウム斑を認める(図1).Ⅱc型早期胃癌と診断.その病変と離れて,胃体部に大彎側の彎入と小彎側の変形を認める.背臥位二重造影像で,後壁に粘膜集中が著明なバリウム斑と,周囲粘膜の凹凸,およびほぼ胃角部にある線状ニッシェを認める(図2).線状潰瘍を含む多発潰瘍と診断.
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