胃と腸ノート
胃体部の変形について(4)―(特に多発潰瘍および線状潰瘍における小彎の変形について)直線型変形
政 信太郎
1
1鹿児島大学医学部佐藤内科
pp.334
発行日 1973年3月25日
Published Date 1973/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403108390
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一概に直線型変形といっても,いろいろなものがある.範囲の広いもの,狭いもの,硬さのあるもの,ないもの,更に境界のはっきりしているものとそうでないものなど.X線学的には,つっぱり,直線状,伸展不良,壁硬化という言葉であらわされている.ここでは,図に示すような硬さを伴う直線型変形をとりあげてみた.この硬さをみるには,やはり充満像が最も適している.
一方,小彎およびその近くにある潰瘍瘢痕についてみると,粘膜集中を伴わず,肉眼的にもわからないものが少くない.このような瘢痕を含めての多発潰瘍の診断は容易でない.このような場合,特に変形による診断の意義は大きい.
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