今月の主題 早期胃癌と線状潰瘍の合併
症例
症例7 胃角部線状潰瘍に随伴したⅡc+Ⅲ型早期胃癌
杉山 憲義
1
,
熊倉 賢二
1
,
丸山 雅一
1
,
氏家 紘一
1
,
竹腰 隆男
1
,
寺崎 茂宏
1
,
佐々木 喬敏
1
,
高木 国夫
2
,
遠藤 次彦
3
,
馬場 保晶
3
,
西俣 嘉人
3
,
中村 恭一
3
1癌研究会附属病院内科
2癌研究会附属病院外科
3癌研究会附属病院病理
pp.1047-1049
発行日 1973年8月25日
Published Date 1973/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403108589
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〔患者〕45歳 男
約20年前より胃弱気味.昭和40年,心窩部痛が1年間続いた.46年12月ごろより空腹時の心窩部痛を訴えるようになった.12月下旬,某診療所でX線検査を行ない,胃潰瘍と診断された.47年9月29日に当院外来を受診し,11月6日手術した.胃液は正酸.
胃X線検査所見
立位充盈像(Fig. 1)で小彎の短縮(胃角・幽門間距離の短縮)が認められる.小彎および大彎の長さのアンバランスが著明である.腹臥位の粘膜像(Fig. 2)および二重造影像(Fig. 3)では,胃角部前壁に,Ⅱcに特徴的な陰影斑(←)があり,腹臥位二重造影像(Fig. 4)では,陰影斑の中に線状陰影がみとめられその小彎側では幅広くなっている.
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