Japanese
English
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書評「消化器の分泌と吸収の生理」
Gastrointestinal Physiology: the essentials
川井 啓市
1
1京都府立医科大学
pp.1352
発行日 1989年12月25日
Published Date 1989/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403106636
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森治樹教授の翻訳によるThomas J. Sernka,Ph. D.とEugene D. Jacobson,M. D.による「Gastrointestinal Physiology」を書評を書くために一読させていただいた.その結果は甚だよいチャンスを与えていただいたものと感謝している.
私にも10年前のことになるが,「消化器疾患の機能と病態」についてアメリカのクリーブランド・クリニックのDr. Dworkenの翻訳を教室の村上講師と分担させていただいたことを思い出す.大半は村上講師の分担となったが,このとき翻訳が容易でないことを身にしみて感じたものである.その理由は両国における疾病の差や,両国での教育の差,研究のための発想の差によるものであろう.しかし,この点に関して序文を書いておられる高久教授の指摘のように,これが翻訳かと思われるほど滑らかな文章にまず驚かされた.このように理解しやすい翻訳は,単に森教授の海外留学の長さによるのみではなく,先生自身著者を良く知っていて,その内容を的確に把握していられることによるものであろう.
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