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編集後記
吉田 茂昭
pp.1322
発行日 1989年11月25日
Published Date 1989/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403106628
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十二指腸炎については,これまでに様々な検討がなされてきたが,「胃と腸」では主題として取り上げられなかった.その理由は臨床的な意義,病理学的な診断基準,肉眼形態学的な分類などが極めて曖昧であり,読者に共通の理解を得ることが困難であると考えられたからであろう.
今回企画を担当するに当たっては,このような問題点を意識したうえで,小林論文では歴史的な背景と今後の展望を,また若林論文では,より客観的な病理学的診断基準についての提言をお願いした.また,臨床の立場からはパンエンドスコピーにおける十二指腸炎の実態(多賀須論文),AGMLとの関連性(小越論文),拡大内視鏡(絨毛形態)からみた十二指腸炎の診断(榊論文),内視鏡所見と生検所見との対比(田中論文),胃腺窩上皮化生の内視鏡所見と機能的側面(山下論文)など,いささか盛り沢山なきらいはあったが,様々な分野での研究成果を述べていただくことにした.
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