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書評「「新臨床内科学」コンパクト版」
青木 誠
1
1国立東京第二病院・総合診療科
pp.890
発行日 1994年8月25日
Published Date 1994/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105878
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本書は「臨床内科学・第6版」のダイジェスト版であり,医学生や研修医,および第一線の臨床家を対象として,内科学に関する医学情報の粋を提供するために編纂されている.発熱,腹痛,胸痛をはじめとする32の臨床的プロブレムに対するアプローチの仕方(約40頁),内科的疾患についての各論(約500頁)と正常値の一覧表,索引から構成されている.
医学に関するペーパー数はこの20年間に指数関数的に増加し,それらに目を通すだけで一生の時間を費やしてもなお足りないであろうということを耳にしたことがある.内科学に関係する論文も膨大な数に達するであろうし,純粋科学と違って理論通りにものごとが運ばないことの数多くある領域に関して,up to dateの医学情報の粋を提供するという作業は,日本の指導的医学者がそれぞれの専門領域を担当し,十分に知的消化をした後はじめてできあがるものと思われる.
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