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書評「食道表在癌―画像診断と病理」
西澤 護
1
1東京都がん検診センター
pp.546
発行日 1994年5月25日
Published Date 1994/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105798
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救命しうる早期の食道癌,特に食道m癌がこのようにたくさん見つけられるようになろうとは,10年前には誰も予測しなかったろう.それに,開腹せずに治療できるような時期がこれほど早く来ることも想像しなかったに違いない.というのは,胃の早期癌が診断されるようになり,定義や病型分類ができてから30年以上も経過しているにもかかわらず,同時に検査が行われてきた食道癌の早期診断は,20年以上も遅々として進まなかったからである.
この10年間,何がこうさせたのか,本書はそのいきさつをまざまざと浮き彫りにしている.そして,早期胃癌について現在まで30年もかかって積み重ねられてきたほとんどの事項が,食道表在癌としてあますところなく書かれている.
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