Japanese
English
症例報告
Cronkhite-Canada症候群の1例
A case of Cronkhite-Canada syndrome
福田 美和
1
,
福田 英嗣
1
,
長谷川 毅
1
,
斉藤 隆三
1
,
菅野 聡
2
Miwa FUKUDA
1
,
Hidetsugu FUKUDA
1
,
Takeshi HASEGAWA
1
,
Ryuzo SAITO
1
,
Satoshi SUGANO
2
1東邦大学医学部第2皮膚科
2東邦大学医学部第3内科
1second Depertment of Dermatology,Toho University School of Medicine
2Third Depertment of Internal Medicine,Toho University School of Medicine
キーワード:
Cronkhite-Canada症候群
,
消化管ポリポーシス
,
びまん性脱毛
,
皮膚色素沈着
Keyword:
Cronkhite-Canada症候群
,
消化管ポリポーシス
,
びまん性脱毛
,
皮膚色素沈着
pp.269-272
発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101182
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75歳,女性.1995年10月から食欲不振が出現し,同時に味覚の異常を伴った.その後,他院にて治療を受けたが改善なく,約2か月で10kgの体重減少を認めたため,当院内科を紹介され精査の目的で11月28日入院.また,10月頃から頭髪や眉毛の脱落が出現し,1996年1月29日に当科を受診.受診時,頭髪,眉毛,腋毛のびまん性脱毛および手指,足趾の色素沈着を認め,舌は赤く平らであった.爪甲は変化なかったが,2月に爪甲の脱落をきたした.入院後の検査にて,胃から大腸にびまん性消化管ポリポーシスを認め,遺伝性がなく,体重減少,低蛋白血症,特徴的な外胚葉系変化である皮膚所見よりCronkhite-Canada症候群と診断.絶食とし,高カロリー輸液,整腸剤で経過観察した.その後,抗プラスミン剤を併用し,蛋白漏出や皮膚症状には,全身状態の安定した2月末よりプレドニゾロン30mgを使用した.一時全身症状は安定したが,腎機能障害のために7月9日に死亡した.
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