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書評「大腸外科」
畠山 勝義
1
1新潟大学医学部・第1外科
pp.724
発行日 2000年4月25日
Published Date 2000/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403104702
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本邦の食生活の欧米化と人口の高齢化により,近年の日本人の疾病構造が大きく変化しており,大腸癌,大腸腺腫,結腸憩室症,炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎,Crohn病),虚血性腸炎などの腸疾患が著しく増加している.欧米ではこのような疾患が以前より多かっため,Colonand Rectal Surgery, Surgery of the Colon Rectum and Anusなどの腸外科の専門書は既にいくつか出版されていたが,わが国にはこのような腸外科の専門書はいまだなく,長い間渇望されていた.ちょうどこの度,安富正幸,武藤徹一郎,馬場正三の3氏の編集による「大腸外科」が1999年8月1日に医学書院より出版された.本書は基本的な腸管の解剖・生理から多様な腸疾患の最新情報まで網羅した腸外科の専門書であるとともに,最近の内視鏡,超音波,注腸造影X線検査,CT,MRIなどの診断技術の進歩に加えて,薬物治療や内科的治療までも含めて実地臨床家の役に立つように配慮されている.
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