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編集後記
平田 一郎
pp.992
発行日 2006年5月25日
Published Date 2006/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403104324
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「炎症性腸疾患」と言えば“腸の炎症性疾患全般”を指すのか,それとも欧米でIBD(inflammatory bowel disease)と総称される“潰瘍性大腸炎とCrohn病”のみを指すのか2通りの解釈がある.編集小委員会でも若干議論されたが,通常は後者の見解が多いので本号でもそのように解釈することとした.
企画を進めていくうちにいろいろな難しさに直面した.まず,本当の意味での非定型例であるindeterminate colitis(IND)例が思ったよりはるかに少なく,執筆を引き受けていただく執筆者を捜すのに苦労する局面が少なからずあった.欧米に比し画像診断や病理診断が緻密に行われている本邦での特殊な事情によるのかもしれない.したがって,狭義のINDに限らず非定型的所見を呈する広義の症例も含めて執筆をお願いしたが,IBDと鑑別困難であった腸型Behcet病に関しては結局執筆者が見つからなかった.
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