特集 図説 形態用語の使い方・使われ方
第Ⅱ部 検査手技・所見等の用語
b.X線・内視鏡所見用語
萎縮瘢痕帯(scarred area with discoloration)
丸山 雅一
1
1癌研究会附属病院内科
pp.333
発行日 1996年2月26日
Published Date 1996/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403104005
- 有料閲覧
- 文献概要
この用語の語源は,本誌12巻12号「大腸結核のX線診断」(白壁ら,1977)にあると思われる.白壁,中村(恭),そして筆者の3人がこの論文に着手する際に検討会を重ねる中で,自然発生的に使用していたものを,この論文中に用いた.ただしそのときには,“潰瘍瘢痕を伴う萎縮帯”と表現し,英語の訳語としては,“scarred area with discoloration”と意訳した.
おそらく,この表現では長すぎるので,その後,これも自然の成り行きで,“萎縮瘢痕帯”という表現が慣用的に用いられ,現在では,この用語が1人歩きしているのである.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.