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日本消化器内視鏡学会とオリンパス光学工業(株),オリンパス販売(株)の共催で,1998年2月21日(土),第3回重点卒後教育セミナーが,「超音波内視鏡診断-基礎から超音波画像の読影法まで」を主題に,芳野純治教授(藤田保健衛生大学第二病院内科)を世話人として開催された.会場は池袋駅西口に隣接するメトロポリタンプラザ8階のMETホールで,交通の便も良く,テーマがEUSに絞られているためか約200名収容の同ホールは熱心な受講者で終了までほぼ満席であった.午前10時から午後4時まで,休憩と昼食を含む6時間と,従来のセミナーより短い時間ではあるが,芳野教授と村田洋子助教授(東京女子医科大学消化器内視鏡科)の司会で,上部消化管,下部消化管,EUSガイド下穿刺,胆,膵の5題がパネルディスカッションの形で手際よく進められ,レベルの高いセミナーであった.
木田光広先生(北里大学東病院内科〉は,上部消化管では画質の面から専用機によるEUSを優先すると述べ,趙栄済先生(京都第二赤十字病院消化器科)は,下部消化管では挿入性あるいは病変の切除を考慮して細径プローブを優先すると述べ,乾和郎先生(藤田保健衛生大学第二病院内科)と藤田直孝先生(仙台市医療センター消化器内科)は,それぞれ胆と膵領域のEUSとIDUSを述べた.各講師ともその領域における層構造と病変を,明快なスライドとVTRで示し,一部3D画像をも呈示した.特に有馬美和子先生(千葉大学第2外科)は,細胞診ではなく,組織診用に開発した穿刺針“ソノプシー”と穿刺用スコープ(東芝・フジノン製)を用いた超音波内視鏡ガイド下穿刺による生検診断,更にはこの方法を応用した神経ブロックについて講演し,EUSに大きな方向性を与えた.受講者のほとんどは既にEUSの経験者で,この領域で実際に直面している問題を解決するための,あるいは現在行っているEUSを今後拡大するのに役立つ情報をこのセミナーで得ようとする意欲が,多く寄せられた質問の内容からもうかがえた.
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