特集 消化管悪性リンパ腫1998
ノート
基礎編
低異型度と高異型度MALTリンパ腫の組織学的鑑別
八尾 隆史
1
,
中村 昌太郎
2
,
恒吉 正澄
1
1九州大学医学部第2病理
2九州大学医学部第2内科
キーワード:
high-grade MALTリンパ腫
,
Ki-67
Keyword:
high-grade MALTリンパ腫
,
Ki-67
pp.479-480
発行日 1998年2月26日
Published Date 1998/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103620
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はじめに
Isaacsonらが1983年から主張してきた胃MALTリンパ腫の概念は現在広く受け入れられてきた.その後,MALTリンパ腫とHelicobacter pylori(以下H. pylori)の関連が提唱され,最近の報告では低異型度MALTリンパ腫はH. pylori除菌療法で消失したとの報告も相次ぎ,その診断基準や治療法選択において多少混乱を生じてきている.また,低異型度MALTリンパ腫には高異型度リンパ腫が併存することも知られているが,それらにおいてはH. pylori除菌療法は無効のようであり,予後も不良である.したがって,低異型度MALTリンパ腫と高異型度MALTリンパ腫を鑑別することが臨床的には重要となってくる.
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