胃と腸 図譜
低異型度胃型胃癌
松田 彰郎
1
,
西俣 伸亮
1
,
島岡 俊治
1
,
西俣 嘉人
1
1公益社団法人鹿児島共済会南風病院消化器内科
pp.1562-1565
発行日 2011年9月25日
Published Date 2011/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102366
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
1概念,病態 胃癌の組織型は未分化型と分化型の2つに分類されている1).従来,分化型癌は腸型の癌と考えられてきたが,免疫組織化学染色の発達により胃型の粘液形質をもつ分化型癌はまれでないことが報告され,胃型腺癌の疾患概念が確立してきた.胃型腺癌の病変は境界が不明瞭な形態を呈しやすいこと,未分化型癌に変化する可能性があることなどが報告されている2)3).一方,九嶋ら4)は低異型度分化型癌を下記のように類型化している.(1) 固有胃腺やその反応性変化との鑑別が困難な胃癌 : 胃型胃癌,(2) 腸上皮化生との鑑別が困難な胃癌 : 腸型低異型度腺癌,(3) 手つなぎ,(4) 横這い型癌・腺腫との鑑別が困難な胃癌.
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.