Japanese
English
今月の主題 低異型度分化型胃癌の診断
序説
低異型度分化型胃癌の診断
Introduction
岩下 明徳
1
,
田邉 寛
1
Akinori Iwashita
1
1福岡大学筑紫病院病理部
キーワード:
低異型度分化型癌
,
低異型度高分化腺癌
,
超高分化腺癌
,
病理
Keyword:
低異型度分化型癌
,
低異型度高分化腺癌
,
超高分化腺癌
,
病理
pp.1057-1060
発行日 2010年6月25日
Published Date 2010/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403101963
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低異型度分化型胃癌という用語は,比較的近年用いられるようになった術語であり,2010年発刊の「胃癌取扱い規約第14版」1)にも,その用語自体は言うまでもなく明確な定義さえ記載されていない.この名称は,基本的に病理組織学的になされる診断名であり,その概念は,正常上皮に近い分化,もしくは腺腫に近い分化を示す癌,つまり超高度に分化した癌と定義される.すなわち,病理組織学的には細胞異型,構造異型に乏しく,幼若な再生上皮,腸上皮化生,過形成腺窩上皮,胃固有腺,および腺腫との鑑別に注意を要する癌である.肉眼的には,その組織像を反映し,病変自体やその境界が著しく不明瞭であったり,腺腫様であったりする.
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