Japanese
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今月の症例
広汎なBarrett食道の中にみられた腺癌(sm3癌)の1例
Adenocarcinoma with sm3 Invasion Arising in Wide-spread Barrett's Esophagus, Report of a Case
丸田 真也
1
,
北村 雅一
1
,
小林 拓
1
,
永井 賢司
1
Shinya Maruta
1
1国家公務員共済組合連合会東海病院内科
pp.276-278
発行日 2003年3月25日
Published Date 2003/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403100874
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〔患 者〕73歳,女性.1999年11月下旬より歩行時の動悸,息切れが出現した.12月10日他医を受診し貧血を指摘され,12月17日当院紹介となった.現症は結膜の貧血,脊柱前彎,下腿の浮腫を認めた.血液検査ではRBC216×104/mm3,Hb5.5g/dl,Ht19.6%と小球性低色素性貧血を認めた.腫瘍マーカーはCEA3.1ng/mlであった.
〔上部消化管内視鏡所見〕 初回検査(1999年12月20日)では門歯列より28~31cmの食道後壁に約1/3周の白苔で被われた汚い陥凹を認め,周囲の隆起が目立った(Fig.1a).陥凹辺縁の生検で腺癌と診断された.PPI投与後の再検査(2000年1月11日)では陥凹底の白苔は概ね消失し,右壁の結節が目立っていた(Fig.1b).門歯列より18~20cmの上部食道の管腔のなかなか広がらない部位に前回確認できなかったsquamo-columnar junction(SCJ)があり(Fig.1c, d),Barrett食道と診断した.門歯列より33cmに開大したesophago-gastric junction(EGJ)があり,それより肛門側は大きな食道裂孔ヘルニアとなっていた(Fig.1e).
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