今月の主題 免疫学の理解とその臨床
免疫疾患のメカニズム
自己免疫性肝炎
阿部 和裕
1
,
宮川 浩
1
,
賀古 眞
1
1帝京大学医学部第4内科(溝口病院)
pp.521-523
発行日 1995年3月10日
Published Date 1995/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402910199
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ポイント
●肝の臓器特異的自己免疫疾患である自己免疫性肝炎の発症機序として,肝細胞膜に存在する膜抗原に対する免疫応答が最も重要な役割を担うと考えられ,現在,肝細胞膜上に存在するアシアロ糖蛋白受容体(AGPR)に対する抗体が有力視されているが,詳細は依然不明である.
●本疾患の診断として,国際的なクライテリアが提唱されるに至った.
●最近,C型肝炎ウイルスとの関連性について注目されており,外来抗原としてのエピトープ・プログレッション説も展開され,さらに,成人のLKM1抗体陽性のII型自己免疫性肝炎との関連についても注目されている.
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