今月の主題 免疫学の理解とその臨床
免疫疾患のメカニズム
過敏性肺臓炎
倉知 大
1
,
茆原 順一
1
,
中島 重徳
1
1近畿大学医学部第4内科
pp.501-503
発行日 1995年3月10日
Published Date 1995/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402910194
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ポイント
●過敏性肺臓炎は,抗原性のある物質の反復的吸入によるIII型およびIV型アレルギーによって引き起こされるびまん性肉芽腫性間質性肺炎である.
●多様な発症経過をとるが,III型・IV型アレルギーのかかわりの程度や抗原の種類・量などによって,急性型,亜急性型,慢性型などに分けられる.
●急性型はIII型アレルギーが主体であり,免疫複合体と補体の活性化,多核白血球の活性化などによって引き起こされる急性肺障害である.
●亜急性型はIV型アレルギーが主体であり,肺胞マクロファージ,Tリンパ球が中心となり,それらによって分泌されるサイトカインにより形成される類上皮細胞性肉芽腫,胞隔炎が特徴的である.
●治療は,原因抗原からの隔離,原因抗原の除去,ステロイドを中心とした薬物療法である.
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