今月の主題 免疫学の理解とその臨床
免疫機能の解説
補体と免疫
酒井 好古
1
1国立病院九州医療センター内科
pp.469-471
発行日 1995年3月10日
Published Date 1995/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402910185
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ポイント
●病原微生物,腫瘍細胞,免疫複合体などが補体系の古典的経路あるいは第2経路を活性化し,異物表面に分子集合型C3転換酵素を形成する.
●異物表面でC3を限定分解し,C3をはじめとする多数の分解産物を固定し,標的化する.
●標識のC3分解産物に対応するC3レセプターを有する血液細胞を動員して標的細胞を排除する.
●後期反応成分は膜攻撃複合体(MAC)を形成して異物細胞を溶解する.
●C3やC9のエフェクター分子の反応段階には細胞膜制御蛋白が存在し,自己と非自己を識別し,自己の細胞を保護している.
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