今月の主題 免疫反応と臓器疾患
免疫機構と応答
補体と免疫反応
行山 康
1
1東京大学医学部・物療内科
pp.782-786
発行日 1985年5月10日
Published Date 1985/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219735
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補体系は約20種類の蛋白成分より構成されていて,主として血漿中に存在する.補体系蛋白は肝,小腸粘膜,マクロファージ,リンパ球などで産生される.補体の反応は補体系蛋白に含まれる阻止因子や制御系蛋白によりコントロールされており,過剰な反応が抑えられている.
補体系の作用は自然免疫という考え方で分類されている.自然免疫に並立する概念として適応免疫という言葉が使われており,通常免疫という場合はこのことをさす場合が多い.本稿でも免疫-適応免疫ということを補体系とは並立する概念としてとらえ,その関係について述べることにする.
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