今月の主題 免疫学の理解とその臨床
免疫機能の解説
Bリンパ球と免疫グロブリン
佐伯 行彦
1
1大阪大学医学部第3内科
pp.441-443
発行日 1995年3月10日
Published Date 1995/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402910178
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ポイント
●B細胞は成熟・分化して抗体産生細胞となり,抗体と呼ばれる糖蛋白である免疫グロブリン(Ig)を産生する.
●Igのgerm line geneは,そのままではIgを産生することはできず,発現型のIg遺伝子に再構成されなければならない.
●B細胞の分化は,抗原刺激の依存性の有無により2期に分けられる.まず,骨髄幹細胞から派生したリンパ系幹細胞がストローマ細胞の補助により,pre-pre B細胞,pre B細胞,未熟B細胞,そして成熟B細胞にいたる.この過程は,抗原刺激を必要としない.この抗原刺激非依存期には,Igの遺伝子の再構成がB細胞の分化に並行して生じる.一方,成熟したB細胞は,特異的な抗原刺激とT細胞の補助(サイトカインとcognate作用)により,抗体産生細胞へと分化する.
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