臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第3集
Ⅶ.免疫血清検査
83.Tリンパ球,Bリンパ球
河合 忠
1
Tadashi Kawai
1
1自治医科大学・臨床病理学
pp.2290-2291
発行日 1984年12月1日
Published Date 1984/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219404
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リンパ球は骨髄にある幹細胞から分化し,一部は胸腺に達し,そこで分化成熟してTリンパ球となり,主として細胞性免疫に関与する.他の幹細胞は胸腺を経由せずにBリンパ球に分化し,体液性免疫に主役を演ずる.末梢血中のリンパ球を分類するには表1に示すような表面マーカーを利用する.最近では,リンパ球表面抗原に対するモノクローナル抗体が市販されるようになったので,免疫螢光法やflow cytometryによる分析が普及しはじめている.とくにOKT4陽性細胞にhelper/inducer T細胞が含まれ,OKT8陽性細胞にsuppressor/cytotoxic T細胞が含まれることから,OKT4/8比が免疫機能状態を推定するのに役立っている.
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