今月の主題 内科医が診るリウマチ
多臓器疾患としてのRA
RAと血管炎
栗山 磨紀代
1
,
小林 茂人
1
1順天堂大学医学部膠原病内科
pp.410-413
発行日 2001年3月10日
Published Date 2001/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402910149
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ポイント
慢性関節リウマチ(RA)の関節外病変の一つに血管炎があり,rheumatold vasculitis(RV)と呼ばれる.本邦では厚生省特定疾患調査研究班による悪性関節リウマチ(MRA)が知られている.
臨床症状は,軽症のものから重篤な臓器障害を伴うものまで,幅広いスペクトラムをもつ.全身型はBevans型,末梢型はBywaters型として知られている.
10年以上経過した,RF高値,関節所見の進行した症例に多い.MRAの男女比は1:2であり,RAに比し,男性の比率が高い.
重篤な血管炎では,発熱や体重減少,CRP高値,白血球増多などの炎症所見を認め,感染症の鑑別が早期診断の鍵となる.
治療は,ステロイド剤(パルス療法も含む),免疫抑制剤,血管拡張剤の投与などを行う.
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