今月の主題 慢性関節リウマチとリウマチ周辺疾患
合併症と治療由来の随伴症への対応
慢性関節リウマチと血管炎
小林 茂人
1
1順天堂大学医学部膠原病内科
pp.2447-2449
発行日 1995年12月10日
Published Date 1995/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904278
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ポイント
●慢性関節リウマチの関節外病変の一つに血管炎があり,rheumatoid vasculitisと呼ばれている.
●軽症例から臓器障害を伴う重篤なものまで幅広いスペクトラムをもつ.
●多くは10年以上経過した,RF高値で,関節症状の進行した症例に認められる.
●血管炎発症は関節炎・滑膜の炎症の活動性とは一致しない場合が多い.
●重篤な血管炎では発熱,CRP高値,白血球増多などがみられ感染症と鑑別を要する.
●可溶性トロンボモジュリン(sTM)測定が有用である.
●治療はステロイド剤(パルス療法),シクロホスファミド投与を行う.場合によっては血漿交換が勧められる.
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