今月の主題 白血病—研究と診療の最新情報
治療の実際:薬物療法
慢性骨髄性白血病の新しい治療薬—インターフエロンα
小山 覚
1
1済生会新潟第二病院血液化学療法科
pp.661-665
発行日 1993年4月10日
Published Date 1993/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402910116
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●IFN-α療法はCMLの一部の患者で根治的治療法となる可能性がある.IFN-α投与によりCMLクローンが数%以下にまで減少し,正常造血の再構築が認められる症例が10〜20%存在し,さらに高感度RT-PCR法でもminimal residual CML cloneが検出されなくなる寛解症例も少数ながら報告されている.すなわち,FN-α単独投与で,CMLクローンが10-5〜10-6以下に減少する例が存在するという事実であり,IFN-αは画期的薬剤と評価される.しかし,過半数の症例ではIFN-α単独に限界があり,併用療法の検討が課題となっている.
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