増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集
免疫学的検査
細胞性免疫検査
白血病の細胞マーカー
黒川 浩
1
,
奈良 信雄
1
1東京医科歯科大学医学部臨床検査医学
pp.666-669
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909981
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検査の目的・意義
近年のモノクローナル抗体を用いた免疫学的マーカー解析の進歩により,白血病細胞の血球系の同定や成熟度の判定は極めて精緻なものとなり,白血病の分類・診断における免疫学的検査の役割はますます重要なものとなりつつある.特に,最近FAB分類に新たに加えられた急性骨髄性白血病(AML)-M 0や,急性巨核芽球性白血病(M 7)では,その診断に免疫学的検査が必須のものであり,またAMLと急性リンパ性白血病(ALL)の両方の性格を併せ持つmixed lineage leukemiaは,免疫学的マーカーの検索により初めて詳細な性格づけが可能となるものである.
本稿では,白血病細胞の細胞マーカーについて概説し,白血病診断における細胞性免疫検査の役割について解説する.
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