特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集
免疫学的検査
細胞性免疫検査
白血球表面マーカー
米山 彰子
1
1虎の門病院臨床検体検査部
pp.486-488
発行日 2005年11月30日
Published Date 2005/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101876
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
白血球の種類や分化段階により細胞表面に存在する分子の発現が異なる.これらの分子に対するモノクローナル抗体に蛍光標識したものを細胞と反応させ,フローサイトメーターを用いて解析すると,形態では分類できない細胞系列,分化段階を知ることができる.フローサイトメーターでは,複数の波長の蛍光強度以外に,細胞の大きさを反映する前方散乱光,細胞内構造を反映する側方散乱光が検出され,解析したい細胞をサイトグラム上で指定して解析できる.また,異なる蛍光色素で標識した抗体を組み合わせて複数の抗原を同時に解析することができる.
末梢血や骨髄液のほか,体腔液,気管支肺胞洗浄液,固形組織から作製した細胞浮遊液などが対象となる.検体は長時間の保存はできないので,なるべく速やかに検査する.
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