増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集
血液検査
血球検査
細胞表面マーカー
小池 由佳子
1
1虎の門病院臨床検体検査部
pp.68-71
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223204
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検査の概要
細胞表面マーカー検査とは,フローサイトメーターを用い,主に細胞膜表面(一部細胞質内)に存在する蛋白質,糖蛋白などの抗原(分子)をモノクローナル抗体の反応性によって検出する検査法である.末梢血,骨髄,体腔液など,細胞浮遊液であれば,いずれも検体として測定可能である.リンパ節や生検した組織も丁寧にほぐして細胞を浮遊させ検査を行う.これら抗原の発現から細胞の系統(lineage)および分化段階(differentiation)を同定することができる.
◆臨床検査として広く用いられているもの
主な臨床検査として,リンパ球サブセット検査と造血器腫瘍細胞抗原検査がある.そのほか,造血幹細胞移植の際に採取したCD34陽性造血幹細胞数の算定や発作性夜間血色素尿症の診断などにも利用され,その応用範囲は広い.
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