増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集
免疫学的検査
感染症関連検査
ウイルス抗原・抗体検査
その他の肝炎ウイルス抗原・抗体
石川 和克
1
,
佐藤 俊一
1
1岩手医科大学第1内科
pp.532-533
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909929
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ウイルス肝炎の診断は血清学的診断法の確立によりA〜Eの5型に分類可能となり,疫学的知見も集積され,病態や予後の把握が容易となった.すなわち,本邦においてはA,B,C型がほとんどで,D,E型は稀なことが明らかとなり,これらのいずれにも属さないF型肝炎の存在の有無が議論されている.しかし,一方ではウイルスマーカー陰性の非定型的B型肝炎の報告がみられ注目されている.また,ウイルス肝炎と紛らわしいある種のウイルスの全身感染の部分症による肝炎も存在する.
本稿ではA,B,C型肝炎を除外し,なおかつ日常の臨床において診断に留意すべき肝炎の抗原・抗体と,遺伝子核酸配列の解析により初めて診断可能な非定型的肝炎についても述べる(表1).
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