増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集
免疫学的検査
感染症関連検査
ウイルス抗原・抗体検査
日本脳炎ウイルス
五十嵐 章
1
1長崎大学熱帯医学研究所ウイルス学部門
pp.534-535
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909930
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日本脳炎は典型的な急性脳炎であり,致命率が20〜50%と高く,回復者の約半数も精神・神経障害を伴う後遺症を残すことから重要視され,日本では法定伝染病の一つである.病原体の日本脳炎ウイルスは黄熱で代表されるフラビウイルスに属するが,伝播様式からは水田で発生するコガタアカイエカなどの蚊で媒介されるアルボウイルスの一員である.日本以外に韓国・中国などの東アジア,ベトナム,タイなどの東南アジア,インド,ネパール,スリランカなどの南アジアで流行している.ウイルスに対する特効薬はないが,有効で安全なワクチンが予防に使用されている.
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