増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集
腫瘍マーカー
消化器系
YH-206抗原
今井 浩三
1
,
日野田 裕治
1
1札幌医科大学第1内科
pp.476-477
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909906
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検査の目的・意義
YH-206抗原は,肺腺癌細胞株A-549を免疫原として作製されたモノクローナル抗体YH-206(IgM)によって検出される分子量の極めて大きなムチン抗原1,2)である.抗原決定基はノイラミダーゼ抵抗性である点,これまで実用化されてきた他のムチン抗原(CA 19-9,CA 125,CA 50など)とは異なり,またX,Yハプテン,T抗原などの血液型糖鎖とも異なっている.
ムチン抗原であることから予想されるように,腺癌での発現率が高く3),これまで検索した限りでは,胃癌および膵癌の血中腫瘍マーカーとして有用である.
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