臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント
X.内分泌疾患
術前・術中・術後の内分泌学的管理
206.副腎腺腫によるCushing症候群
出村 博
1
Hiroshi Demura
1
1東京女子医科大学・内科
pp.2556-2557
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218747
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症例
35歳,主婦.3年前より精神障害,2年前より高血圧,筋肉痛,1年前より無月経,中心性肥満,多毛を生じCushing症候群の疑いで東京女子医大内科に入院.
血圧 190/100mmHg,白血球数 10,000.尿糖(+)でブドウ糖負荷試験で血糖は糖尿病型.血清Na 146,K 3.2,C1 110mEq/l.8amの血清コルチゾール値 30μg/dl,ACTH値 10pg/ml以下.CRF負荷試験で血漿ACTH,コルチゾール値ともに無反応.尿中17-OHCS 15mg/日,17-KS 4.0mg/日,尿中遊離コルチゾール 750μg/日.デキサメサゾン抑制試験,メトピロン試験,副腎シンチ,CTスキャンなどにより,右副腎腺腫によるCushing症候群と診断された.
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