増刊号 図解 診療基本手技 第2集
身体所見のとり方
胸部
三野 眞里
1
,
岩田 猛邦
1
1天理よろづ相談所病院・呼吸器内科
pp.48-52
発行日 1992年10月30日
Published Date 1992/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909648
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診療の第一歩は患者の話に注意深く耳を傾け,医学的知識に基づいてその訴えを整理し,いくつかの疾患を想像しながら理学的検査を進めていくことである.種々の臨床検査は,診断の正当性や重症度の判定に重要であるが,患者の訴えや理学所見を無視した,むやみやたらな臨床検査の羅列は何ら意味を持たない.問診法とともに理学所見の知識と手技に習熟し,得られた臨床検査成績にフィードバックをかければ,患者の病態を把握することが容易となり,大きな過ちを犯すことが少なくなる.
本稿では特に,呼吸器疾患に関連した基本的な胸部理学所見につき解説し,呼吸器疾患と関連のある胸部外所見,さらには臨床の場で特に重要と思われる呼吸不全の理学所見につき述べていくこととする.
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