増刊号 図解 診療基本手技 第2集
身体所見のとり方
心臓・血管系
柳川 幸重
1
1帝京大学医学部・小児科
pp.54-59
発行日 1992年10月30日
Published Date 1992/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909649
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現代の心臓・血管系の検査は,理学的な身体の所見から推定される心臓・血管系の情報を,具体的かつ定量的に捉えようとしたものである.心臓の聴診,頸静脈の拍動・怒張などから推定されていた心血行動態の情報は,心音図と心エコー図,ドプラー,心カテーテルによって直接的,定量的に得られるようになった.しかし,現代でも的確な検査の適応の決定には身体所見の理解が必要であり,また,異常値を適切に解釈するためには,診察により患者の状態を把握していることが必須となる.診察法を学んでいく最良の方法は,身体所見と検査で得た情報とを比べて,常に自分の判断にフィードバックをかけておくことである.
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