増刊号 内科エマージェンシーと救急手技
疾患からみた内科エマージェンシー
呼吸器疾患
69.肺炎
田口 善夫
1
,
岩田 猛邦
1
1天理よろづ相談所病院・呼吸器内科
pp.1907-1909
発行日 1990年9月30日
Published Date 1990/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900486
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肺炎とは,肺胞および間質に炎症をきたす疾患群の総称である.ここでは感染性の肺炎について述べることとするが,実際の臨床においては,感染性の肺炎か,非感染性の肺炎かを鑑別することが困難な場合も少なからず経験する.感染性肺炎の診断さえつけば,起炎病原体の推定および同定が治療,予後に最も重要であることはいうまでもない.
また,外来治療のみで容易にコントロールされる症例から,致死的な症例まで患者の重症度にかなりの幅がみられるが,適切な治療が行われなければ,すべての症例は急性に進行し,死に至るものであり,その点からはすべての肺炎がエマージェンシーといえる.
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