講座 図解病態のしくみ 膠原病・2
膠原病理解のために(免疫学概論)
平野 隆雄
1
1順天堂大学医学部・膠原病内科
pp.1600-1610
発行日 1990年9月10日
Published Date 1990/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909598
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膠原病の理解のための免疫学概論というタイトルは,大変な表題と思われる.私は免疫学を志してからはや10年以上経過しているが,免疫学の発達は目覚ましい.1978年頃,私が免疫学入門を志した頃は,細胞性免疫学,とくにヘルパーT細胞,サプレッサーT細胞の機能,機構の研究が全盛であり,数多くのすばらしい研究が報告された.モノクロナール抗体が出現しはじめた頃であり,その後分子生物学の導入があり,免疫学の概念は一年一年大きな変革と進歩があり,これをfollowすることは,並大抵のことではない.したがって,膠原病理解のための免疫学を解説することは大事業である.基本的な免疫学を踏まえて,膠原病疾患に関連した理解すべき事柄と,最近の治験について私なりの解説を試みたい.
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