今月の主題 白血病—最新の知見と治療
治療
小児急性骨髄性白血病の治療
藤本 孟男
1
1愛知医科大学・小児科
pp.585-590
発行日 1990年4月10日
Published Date 1990/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909518
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小児期の白血病はほとんどが急性型である.慢性型は1〜2%にすぎない.しかも慢性リンパ性白血病は小児にはみられず,すべてが骨髄性である.成人にみられるものと同じ慢性骨髄性白血病の他に,Phl染色体のない幼若型(juvenile type)がある.これは慢性または亜急性の骨髄単球性白血病と同一視されている.
小児の急性白血病では80%前後がリンパ性であり,非リンパ性は20%前後と少ない.形態学的特徴に基づくFAB分類は小児例でも用いられる.とくに1歳以下の急性非リンパ性白血病(acute non-lymphoblastic leukemia;ANLL)では単芽球性(monoblastic)のことが多く,染色体異常(11 band q 23)がよくみられる.
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