Japanese
English
論述
骨軟部腫瘍における201T1シンチグラフィーの有用性
Thallium-201 Scintigraphy for Bone and Soft Tissue Tumors
徳海 裕史
1
,
土屋 弘行
1
,
砂山 千明
1
,
松田 英三
1
,
朝田 尚宏
1
,
瀧 淳一
2
,
隅屋 寿
2
,
宮内 勉
2
,
富田 勝郎
1
Yuji Tokuumi
1
1金沢大学医学部整形外科
2金沢大学医学部核医学
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicine, Kanazawa University
キーワード:
タリウム201シンチグラフィー
,
Thallium-201 scintigraphy
,
骨腫瘍
,
bone tumors
,
軟部腫瘍
,
soft tissue tumors
Keyword:
タリウム201シンチグラフィー
,
Thallium-201 scintigraphy
,
骨腫瘍
,
bone tumors
,
軟部腫瘍
,
soft tissue tumors
pp.595-601
発行日 1995年5月25日
Published Date 1995/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901629
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:201T1は従来心筋の血流とviabilityの評価に有用な核種であるが,近年,骨軟部腫瘍における有用性が注目されている.今回,骨軟部腫瘍に対する201T1シンチグラフィーの有用性を検討した.対象は組織診断が確定している術前施行例136例であった.結果,T1の集積は悪性骨軟部腫瘍の80%に認めた.しかし軟骨肉腫では8例中2例,悪性神経鞘腫の3例中1例のみ集積を認めた.これに対し良性骨軟部腫瘍及び腫瘍類似疾患の多くは集積を認めなかった.しかも陽性描画例の多くは巨細胞腫,軟骨芽細胞腫,線維腫症と特定の組織型に限られていた.また再発した悪性腫瘍8例では全例に集積を認め,化学療法前後に撮影できた悪性腫瘍23例では組織学的有効例においてT1の集積低下を認め,高い相関性を示した.T1シンチグラフィーは例外を考慮したうえで,良悪性の鑑別に有用であり,陽性描画例においては局所再発の検索や化学療法の効果判定に有用と考えられた.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.