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ISOと臨床検査室
河合 忠
1
1国際臨床病理センター
pp.286
発行日 2002年10月30日
Published Date 2002/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909044
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患者により安全で,良質の医療サービスを提供するよう,病院機能評価が行われている.(財)日本医療機能評価機構により認定された病院も数百施設に上っているし,それとは別にISO(国際標準化機構)9001「品質管理」規格に基づいた認証を受けている病院もある.
病院臨床検査部や臨床検査センターについても,同様な動きがある.ISOは1995年から「臨床検査と体外診断検査システム」専門委員会(ISO/TC212)を発足させて,臨床検査室や臨床検査に関連した国際規格案を準備している.また2002年秋に国際規格(IS)として登録される予定の一つに「ISO 15189,臨床検査室—質と適合能力に関する特定要求事項」がある.これは,臨床検査室が消費者(主治医,患者など)により良いサービスを提供するための検査室管理基準である.この国際規格に適合するかどうかを審査する場合の基準でもある.すなわち,このような基準に従って適切に審査する第三者機関により,合格と判断された場合には認定証が発行される.例えば,国際オリンピック委員会は,選手のドーピング検査を担当する臨床検査室については,ISO認定を受けることを条件として提示している.
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