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チクロピジン(パナルジン®)に関する緊急安全性情報と新聞報道の読み方
別府 宏圀
1
1都立北療育医療センター
pp.220
発行日 2002年10月30日
Published Date 2002/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909016
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抗血小板薬,チクロピジン(商品名:パナルジン®他)の投与で,血栓性血小板減少性紫斑病(TTP),顆粒球減少などの副作用による死亡患者が過去1年間で17人に及び,死亡を含む重篤な副作用報告は97人であったと報道されている.
今年7月24日の新聞報道で注目されるのは,国立循環器病センター名誉総長Y氏の談話で次のような内容が添えられていたことである.毎日新聞によると,同氏は「脳梗塞後の患者100人を放置すれば,1年間で10人程度が再発し,この薬(チクロピジン)を使えば,再発は7人程度に減る.つまり,飲んだ患者100人のうち3人程度が利益を得る.一方,この薬は国内で約100万人が飲んでいると推定され,この1年で死亡を含め,重い副作用は145人.(つまり)副作用で苦しむのは1万人に2人弱となる」と述べたことになっている.
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